ロコモツール開発研修について

平成20年11月15日

会員各位

日本運動器リハビリテーション学会
理事長 伊藤博元
主任研究者 星野雄一

お知らせ


 この度、日本整形外科学会、日本臨床整形外科学会および本学会の3学会が協力して行う、厚生労働科学研究「運動器機能不全の早期発見、診断ツール開発研究」が、平成20年度から開始されましたのでお知らせ致します。
 この研究は、国の医療政策の中心に据えられている「介護予防」プロジェクトの根幹を支えることになる重要な研究です。要介護となる原因疾患として頻度の高いものは、脳・心血管障害、認知症、運動器障害の3大障害です。これらのうち脳・心血管障害に対して、国はメタボリックシンドロームという新概念のもと、特定健診などの介入を既に開始しました。認知症に対しては現時点では対策が難しいようです。重要度の認識が低かった運動器障害に対しては、上記3学会員の努力によりようやく国の理解が深まり、本研究のような大規模プロジェクトが開始されたところです。
 運動器障害の重要性を広く社会に理解・普及させるには、メタボリックシンドローム(略称メタボ)のような分かり易い概念が必要であり、日整会は2007年9月にロコモティブシンドローム(略称ロコモ)という新概念を発信しました。ロコモとは「運動器の障害により要介護になるリスクの高い状態」を示す概念ですが、この度の厚労科学研究は「ロコモの早期診断ツール開発研究」と読み替える事が可能です。「腹囲85cm」に匹敵するような、簡便で分かり易い診断ツール開発を目標としているのです。ロコモの早期診断を可能とすることにより、整形外科医が健康寿命の延伸に積極的に関わる道を拓くことを目指しております。
 平成20年度は、介護施設を併設している日本臨床整形外科学会員を中心に選別された医療機関(選別は終了しました)にお願いし、全国で1000名の高齢者の運動器障害の状況を調査し、リスクファクターを抽出します。この結果をもとに簡便で効率の良い診断ツールを作成し、平成21年度および22年度にツールの検証作業を進める予定です。
 会員諸氏におかれましては、本学会が中心となってロコモツール開発研究を行っている事にご理解、ご支援を頂きたく存じます。

 

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